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地震対策で手軽に実施できる補強工事①
外付け補強金具
まずは皆さま現代の建築において使用されるホールダウン金物ってご存じでしょうか。
・・・ホールダウン金物とは
ホールダウン金物とは、地震などによる揺れが起こった際に、柱が土台や梁から抜けないようにするために取り付ける金物のことで、引き寄せ金物とも呼ばれます。2000年の「建設省告示1460号」でホールダウン金物の取り付けが義務付けられました。
ちなみにこのホールダウン金物が現在の建築基準法に盛り込まれるきっかけとなったのが阪神大震災(1995年)での被害状況の検証結果だったのです。
・・・阪神・淡路大震災での住宅倒壊状況
阪神・淡路大震災が起こった当時、2階建て住宅を建てる際に構造計算の義務付けがなく、接合部に使用する金物も定められていない状況でした。そのため、多くの住宅ではホールダウン金物が使用されておらず、全壊・半壊など多くの被害が出ました。しかし、当時から構造計算の義務付けがあった3階建て住宅の建築では、ホールダウン金物が使用されており、ほとんど倒壊被害がなかったのです。
こうした経緯があり、この基礎・土台・柱 の3つの構造材を一つの金具で固定するホールダウン金物が建築基準法に盛り込まれ、現在では新築の家にはこうした金物が家の大事な箇所に使用されるようになり、実際にこの金物が実際の地震時に大きな役割を果たすと言われています。
ただ、2000年より前に建築された木造住宅の多くにはこうしたホールダウン金物は使用されておりませんし、リフォーム工事でこのホールダウン金物取り付けることはかなり困難な作業となり、時間も費用もかかることとなってしまいます。
そこで、外壁側から基礎・土台・柱を固定する外付け金物を製造している会社あるのです。
写真は実際に施工された方のものです。
外壁を一部解体はしますが、最小限の解体作業で済むため、1日作業で施工が完了します。また、施工箇所数は家屋状況によってことなりますが、4~6箇所程度固定される場合もあります。
丸商では施工箇所につきましては、専属の一級建築士が事前現地調査を実施して補強計画を立てます。
外壁を一部解体し基礎・土台・柱に固定する
専用のボルトでボルト穴に固定します
専用ボルトで固定後の様子
固定後は専用のカバーを取り付け周りは雨水などが侵入しないようにコーキング止めをします